ギター用のブースト/プリアンプペダル。1975年に無線技術者ケン・シェイファーとVega社が開発したワイヤレスシステム、Schaffer-Vega Diversity System(SVDS)から、無線部を取り除いた音声回路のみを再現している。SVDSは電波伝送のダイナミックレンジを確保する目的でコンプレッサーとエクスパンダーを組み合わせたコンパンダーを内蔵しており、そのモニターアウトからアンプへ信号を送ると倍音が増えて音が太くなるという、本来の用途とは別の効果が生じた。この点に着目したフィル・オリビエリがシェイファー本人から許諾を得て実機を入手し、技術者チームによるリバースエンジニアリングと、生産終了して久しい部品の調達を経て2014年に製品化した。試作機は同年1月のNAMMで公開され、ウィーンで生産が始まっている。回路はフルアナログで、最大30dB程度のクリーンブーストが可能。インプットとアウトプットの2つのノブは原機のセンシティビティとモニターに対応し、両者の兼ね合いでブースト量が決まる。ユニティゲイン付近でも音色の質感が変わり、ピッキングの強弱への反応やサステインに影響する。派生モデルとして、オリジナルの受信機に近い筐体に収めたタワー型があり、100台限定のGT、オプティカルリミッターを加えVUメーターを備えたEXが存在する。ペダル型では、コンパンディングを省いてリミッター、オーバードライブ、ブースト、ラインバッファを搭載したStormも展開されている。
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