BAND / SMTK

SMTK

メンバー
1人
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20点
メンバーMembers 1人

サポートメンバーを含む場合があります。

バンド紹介About

SMTK(エスエムティーケー)は、ドラマーの石若駿を中心に東京で活動する4人組のインストゥルメンタル・バンドである。編成は石若駿(ドラムス)、細井徳太郎(エレキギター)、マーティ・ホロベック(エレキベース)、松丸契(サックス)で、ジャズを出発点としながら、書かれた楽曲と即興演奏を組み合わせた演奏を軸に据えている。2018年に結成され、ライブ活動を重ねたのち2020年から音源のリリースを始めた。

バンドが動き出したのは2018年8月で、石若駿が同世代のミュージシャンに声をかける形で始まった。当初は石若駿、細井徳太郎、マーティ・ホロベックによるトリオ編成で、名義も「SMT」だった。石若がギターを擁するトリオでの演奏を構想していた時期に、それぞれの活動の状況が重なったことが結成の契機として語られている。同年10月、新宿ピットインでのライブにサックスの松丸契が加わって4人編成となり、名義も「SMTK」に変わった。結成からしばらくは音源を出さずにライブを重ね、メンバーが持ち寄った曲をステージ上で育てていく形でレパートリーが作られていった。

最初の音源は2020年4月15日に発売されたEP『SMTK』で、レーベルはAPOLLO SOUNDS、収録は4曲。ライブで演奏を重ねてきたメンバーのオリジナル曲がまとめられており、細井徳太郎が書いたフォーク的な色合いを持つ「ホコリヲハイタラ」などが収められている。続いて2020年5月20日には1stフルアルバム『SUPER MAGIC TOKYO KARMA』が発売された。全9曲で、制作にあたってはメンバーがそれぞれ3曲前後のオリジナルを持ち寄り、リハーサルの段階で楽曲のどの区間を即興に開くかを決めていく方法が採られた。ゲストとしてヒップホップグループDos Monosの荘子itが1曲に参加し、ジャケットはイラストレーターのカネコタカナオが手がけている。

2作目のフルアルバム『SIREN PROPAGANDA』は2021年7月14日に発売された。収録は全8曲で、1作目に参加した荘子itに加え、Dos MonosのTaiTanと没 a.k.a NGS、さらにヒップホップクルーのRoss Moodyが客演として加わり、ラップと4人の演奏が組み合わされた楽曲が並ぶ。石若駿は、1作目と比べて録音そのものに対する意識が変わったこと、音の密度や強度が上がったことを制作の変化として挙げている。

音楽性の面では、ジャンルをあらかじめ定めずに、メンバー各自が好きな音楽を持ち寄って合わせるという作り方が一貫している。結果として、フリー・ジャズ、ロック、ポスト・ロック、ノー・ウェイヴ、ハードコアといった要素が同居した音になっているが、これらは狙って再現されたものではなく、即興を通じて出てきたものとして説明されている。日本のジャズやフリー・ジャズの系譜への参照も、メンバーの共通言語として語られてきた要素である。石若駿は、SMTKの音楽を東京から生まれた音楽として意識していることを述べている。

即興と作曲の関係については、完全に自由に任せるのではなく、ベースラインや曲の始まりと終わりといった枠組みを明確に持たせたうえで、その内側を開放するという設計が採られている。松丸契は、成人するまでパプアニューギニアで育った経歴を持ち、アメリカを中心とした即興の枠組みと、日本の即興におけるカオスと秩序の扱い方の違いに言及している。演奏の推進力については、マーティ・ホロベックが、メンバー同士の信頼があるからこそエネルギーの強い自由な演奏が成立していると語っている。

機材と音作りの面では、リーダーである石若駿のドラムセットの設計が音像を大きく左右している。石若は、さまざまな現場での演奏を通じてドラミングの語彙を広げてきた過程で、バスドラムの鳴りをより前に出すことや、シンバルの選び方を見直すことに取り組んできたと述べており、大口径のバスドラムを用いる時期があったことにも触れている。Y-UPでは石若駿の使用機材として、BONNEY DRUM JAPANのClub WalnutやBopといったドラムキット、Istanbul AgopのSpecial Edition Jazz RideやTraditional Dark Crashなどのシンバル類、さらにRolandのTM-6 PROやBT-1といった電子パーカッション/トリガー機材を確認できる。バンド自体はエレキギターとエレキベース、アルトサックス、ドラムスという編成で、電気楽器の歪みやノイズと管楽器の生音が同じ帯域でぶつかる音像が、SMTKの録音とライブに共通する特徴になっている。