1960年代にDanelectroがCoralブランドで送り出したエレクトリック・シタールを下敷きに、ナッシュビルの工房で作られた復刻系のギター型シタール。オリジナルはスタジオギタリストのVincent Bellが考案したもので、通常のギター奏法のまま、インドのシタールに近い金属的でうねるような響きを出せる点が核になっている。その音を生むのが「buzz bridge」と呼ばれる平たい駒で、弦がここに触れながら振動することでビリつきを含んだサステインの長い音になる。ボディはポプラ材のフレームを2枚のメゾナイトで挟むDanelectro由来の中空構造で、軽量ながら弦を弾いたときにパーカッシブな鳴りが出る。ネックはメイプル、指板はインディアンローズウッドで、スケールは25インチ、フレット数は21。ピックアップは自社製のリップスティックタイプを使う。ラインナップは複数あり、Master Sitarは6本のメイン弦に加えて13本の共鳴弦(シンパセティック弦)を張り、共鳴弦側にも専用ピックアップを持たせて、それぞれにボリュームとトーンを備える。共鳴弦は任意のキーやスケールに合わせて調弦できる。Supremeはさらにドローン弦用のセカンドネックを追加した上位構成。Baby Sitarは共鳴弦を省いた6弦のみのソリッドボディ版で、シタール的な音色を手軽に得るためのモデルにあたる。年式による細部の違いもあり、2000年頃のものはKlusonタイプのペグと6本ネジの金属製コントロールパネル、2004年頃のものはGotohペグとローズウッド製の1本ネジパネルという具合に、ピックガードやヘッドストック形状、ノブなども移り変わっている。工房は1980年代から製作を続けたが、2011年に創業者の引退にともない閉鎖された。
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