録音した音に存在感と明瞭さを補うためのアウトボード型エンハンサー。入力信号を二系統に分け、一方をハイパスフィルターと倍音生成回路に通して、しきい値より上の帯域から低次倍音を合成し、原音へ混ぜ合わせる方式をとる。イコライザーで高域を持ち上げる手法に比べてノイズの増加を抑えながら、高域の抜けや輪郭を際立たせられる点が特徴。位相のずれと音楽的に関連した倍音を加えることで、聴感上の艶やかさや前に出る感触を生む。1970年代半ばにアメリカのメーカーが開発し、当初はスタジオ向けのレンタル機材として提供された。1970年代後半には業務用の製品版が登場し、回路構成の異なる複数のタイプが用意された。1992年には低域を強調する回路が加えられ、高域だけでなく低音の量感も整えられるようになった。後の世代では回路が刷新され、光学式のゲイン制御素子を用いた設計も作られた。
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