BAND / DIOS

Dios

メンバー
3人
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39点
メンバーMembers 3人

サポートメンバーを含む場合があります。

バンド紹介About

Dios(ディオス)は、たなか(ボーカル)、Ichika Nito(ギター)、ササノマリイ(キーボード)の3人からなる日本の音楽ユニットで、2021年3月に結成が発表された。所属事務所はアミューズ。グループ名は、たなかが好む漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の登場人物と、ギリシャ神話の陶酔の神ディオニュソスを掛け合わせて名づけられている。ラップやポエトリーリーディングを経てきたボーカル、YouTubeを主な発表の場としてギター・インストゥルメンタルを公開してきたギタリスト、ボーカロイド楽曲の制作から出発したトラックメイカー兼シンガーソングライターという、出自の異なる3人が集まった編成が特徴で、配信ドラマや地上波ドラマの主題歌・エンディングテーマを複数手がけている。

結成の起点になったのは、たなかとIchika Nitoの出会いである。たなかは、ぼくのりりっくのぼうよみ名義での活動に区切りをつけたあと、楽曲提供や客演といった形で音楽に関わっていた。共通の友人の紹介でIchika Nitoと知り合い、双方がバンドという形態で音楽をやりたいと考えていた時期が重なったことから、一緒に音源を作り始めた。ササノマリイには当初、プレイヤーとしての技量を理由に打診を断られたものの、Ichika Nitoが送ったギターの音源に対してササノマリイがトラックを付けたところ手応えが得られ、そのまま3人での制作に発展した。Ichika Nitoは、気心の知れた相手と長く音楽を続けたいという考えを結成の動機として挙げている。

2021年3月31日にバンドの始動が発表され、同日に1stシングル「逃避行」が配信リリースされた。同年8月には「劇場」を配信。LINE NEWSで配信されたドラマの主題歌として書き下ろされた曲である。11月26日には、Huluオリジナルドラマ『未来世紀SHIBUYA』の主題歌として書き下ろした「ダークルーム」を配信し、同曲は後に全編アニメーションのミュージックビデオも公開された。同年12月23日には、始動から約9か月で初のワンマンライブ「DAWN」を開催している。

2022年5月には、茅島みずき主演のMBSドラマ『教祖のムスメ』の主題歌に「断面」が起用され、5月25日に先行配信された。同曲を収録した1stアルバム『CASTLE』は2022年に発表され、これが3人にとって初のフルアルバムとなった。『CASTLE』はファンタジー的な世界観をアルバム全体の枠組みとして持ち、たなかが曲ごとのイメージを資料にまとめてメンバーに提示するという進め方が採られている。

2023年には2ndアルバム『&疾走』を発表。2025年10月15日には、「喪失」をテーマに据えた3rdアルバム『Seein' Your Ghost』をリリースした。先行して2025年7月23日に配信された収録曲「B.U.G.」は、トリンドル玲奈主演のテレビ東京系ドラマ『レプリカ 元妻の復讐』のエンディングテーマに起用された曲で、ブラスの音色を大きく取り入れたファンク寄りのアレンジが施されている。ドラマ放送に合わせて、フルサイズ配信に先立ちTikTokとInstagramでTVサイズ版が使えるようにするという展開も行われた。

制作の流れは、Ichika Nitoが作ったギター・インストゥルメンタルを起点にすることが多い。コードやメロディが一通り組み上がった素材をササノマリイが受け取り、ワンコーラス分の構成を作ってやり取りを重ねながらトラックへと組み替え、そこにたなかの歌と歌詞が乗る。Ichika Nito自身は、この「先にギターで骨格を作り、それをササノマリイが作り替えて混ぜ込む」手順が、3人の異なる出自にもかかわらず楽曲に統一感を生んでいると説明している。Ichika Nitoは、PeripheryやVeil of Mayaのようなリフの構築が複雑な音楽から受けた影響を挙げており、幾何学的と評されるギターフレーズがDiosの楽曲の土台になっている。一方で完成する楽曲は、そうした演奏的な複雑さを前面に出すよりも、中毒性のあるポップスとしてまとめられる傾向にある。

ライブ活動では、2021年12月の初ワンマン「DAWN」に続き、アルバムのリリースに合わせた全国ツアーを重ねている。2ndアルバムの流れで行われた「Dios Tour 2023 “&疾走”」は、2023年10月23日のZepp DiverCity(TOKYO)公演でファイナルを迎え、この日は3人としては初となるツインボーカルでの披露も行われた。3rdアルバム『Seein' Your Ghost』に伴うツアー「Dance with Your Ghost」は、札幌・福岡・大阪・名古屋・東京の5都市を回る日程が組まれ、2025年12月9日のZepp DiverCity(TOKYO)公演が最終日に設定された。

機材面で情報量が多いのはIchika Nitoで、Ibanezとシグネチャーモデルを制作している。1本はTalmanシェイプのICHI00で、本人とIbanezが共同開発したICHI-Sピックアップを3基搭載し、ネックにはローステッド・メイプルを採用している。もう1本のICHI10は、Ibanezのヘッドレス機であるQ(Quest)シリーズをベースとしたモデルで、軽量なニヤトー材ボディ、メイプルとブビンガの3ピースネック、通常のハムバッカー入り構成ではなくIbanez R1シングルコイル3基というピックアップレイアウトを備える。ブリッジにはMono-Tuneと専用のストリングロックが組み合わされており、変則的なドロップチューニングでも安定するよう設計されている。クリーンな音色の輪郭と、タッピングを多用する奏法との相性が、いずれの仕様にも反映されている。

ササノマリイは、鍵盤とトラックメイクの両方を担う。制作の中心はAbleton Liveで、サウンド&レコーディング・マガジンの連載では、Live 11 Suiteを使い、複数の音源とエフェクトをまとめて1つの楽器として扱えるInstrument Rack機能や、イントロ・Aメロ・サビといったセクション単位で組み立てられるセッションビューを軸にした制作フローを解説している。鍵盤にはRolandのJUNO-DSシリーズ、オーディオインターフェースにはSolid State Logic SSL 2+を挙げている。Y-UPにDios名義で登録されている機材にも、AbletonのLiveやSteinbergのCubase ProといったDAW、AbletonのPush 3やKORGのKeystage 49といったコントローラー、YamahaのYC61、SpectrasonicsのOmnisphere、モニター用途のAudio-TechnicaのATH-R70xaやGradoのHemp Headphone、NUARLのNX3などが並んでおり、鍵盤とコンピューター上での音作りが並行して行われていることがうかがえる。

メンバーはDiosと並行して個々の活動も続けている。たなかは、ぼくのりりっくのぼうよみ名義での活動を経てDiosに至った経歴を持ち、他アーティストへの楽曲提供や客演も行ってきた。Ichika NitoはYouTubeを中心にギター演奏の動画を発表して国内外に視聴者を広げたギタリストで、Ibanezのアーティストページにも名を連ねている。ササノマリイはボーカロイドを使った楽曲制作から出発し、その後はトラックメイカー/シンガーソングライターとしてアニメ主題歌などの外部仕事も手がけ、音楽制作専門誌でAbleton Liveの解説記事を執筆している。