ずっと真夜中でいいのに。
- メンバー
- 2人
- 掲載している機材
- 31点
サポートメンバーを含む場合があります。
ずっと真夜中でいいのに。(ずっとまよなかでいいのに。)は、作詞・作曲・ボーカルを担うACAねを中心とした日本の音楽プロジェクトである。「ずとまよ」と略され、英字では「ZUTOMAYO」と表記される。公式プロフィールでは、ACAねによる、不要な電化製品の始末に困っている人に向けたバンドであると自ら名乗っており、メンバーを特定の形に固定せず、特殊な楽器編成をとることが多いと説明されている。2018年6月に楽曲とミュージックビデオを公開する形で活動が始まり、同年11月にEMI Recordsからメジャーデビューした。ジャンルはJ-POPとロックに区分される。
活動の起点は2018年6月で、ACAねの経歴や素顔を明かさないまま音源を発表するという形がとられた。メディアへの露出は少なく、ライブでも顔がはっきり分からないようにするスタイルが続いている。メジャーデビュー作となったのは、2018年11月14日に発表された1枚目のミニアルバム『正しい偽りからの起床』である。所属はユニバーサル ミュージック傘下のEMI Recordsで、以降の音源も同レーベルからリリースされている。
2019年6月12日にはミニアルバム『今は今で誓いは笑みで』、同年10月30日には1枚目のフルアルバム『潜潜話』を発表した。2020年8月5日にミニアルバム『朗らかな皮膚とて不服』、2021年2月10日に2枚目のフルアルバム『ぐされ』、2022年2月16日にミニアルバム『伸び仕草懲りて暇乞い』と、フルアルバムとミニアルバムを交互に挟む形でリリースを重ねている。2022年9月16日には12インチのアナログ・シングル『消えてしまいそうです』が発売され、2023年6月7日には3枚目のフルアルバム『沈香学』が発表された。
2024年10月4日にはデジタル配信で「TAIDADA」が発表され、同年10月23日にミニアルバム『虚仮の一念海馬に託す』がリリースされた。フルアルバム3作『潜潜話』『ぐされ』『沈香学』は、2025年11月12日に12インチのアナログ盤としてあらためて発売されている。2026年1月29日にはデジタルシングル「メディアノーチェ」、同年3月25日には4枚目のフルアルバム『形藻土』が発表された。『形藻土』は通常盤のほか、初回限定の魔導書盤、数量限定のフィギュア盤という複数の形態で発売されている。楽曲では、TVアニメ『チェンソーマン』のエンディングテーマとなった「残機」が広く知られている。
『形藻土』は18曲を収めた大作で、幼少期と衝動、そして記録という主題が置かれている。ACAねは、アルバムを1曲ずつ独立したものとして並べるのではなく、ライブのような感情の流れとして聴き、また作ることを重視しており、インタールードや長短さまざまな尺の曲を配置して全体の流れを組み立てている。創作の根にあるのは、人が作った形式やルールという輪郭に対する違和感である。幼少期に頭の中の想像をそのまま感覚的に出しても周囲が寛容だった環境が、言葉を音楽的に扱う手つきにつながったと、ACAね自身が制作の背景として説明している。
編成は固定されておらず、作品やライブの内容に応じて参加する演奏者が変わる。ベースには二家本亮介がサポートとして加わっている。二家本は山口県岩国市の出身で、14歳でベースを始め、高校卒業後にメーザーハウスへ進み、2012年に有形ランペイジでデビューした奏者である。リー・リトナーや上原ひろみらとの共演歴を持ち、ずっと真夜中でいいのに。以外にも幅広いセッション活動を行っている。ACAねと二家本の対談は『ベース・マガジン』2025年8月号に掲載され、デモから録音、そしてライブへと段階的に落とし込んでいく制作の進め方や、演奏者側からの提案を採り入れながら全員で組み上げていく手順が扱われている。ライブでは意図的に緊張感を持ち込む狙いから、ACAねが演奏者に即興的な無茶振りを行う場面もあるという。
ライブは映像作品としても継続的に残されている。2021年9月29日にライブブルーレイ『温れ落ち度』、2024年9月25日に『本格中華喫茶・愛のペガサス ~羅武の香辛龍~』、2025年9月17日には永遠深夜万博『名巧は愚なるが如し』が発売された。ツアーごとに異なるタイトルとコンセプトが掲げられ、ロカビリー調のアレンジを軸にした「YAKI YAKI YANKEE TOUR」のように、公演ごとに演奏の方向性を組み替える構成がとられている。ツアー「ZUTOMAYO INTENSE II」の開催も告知されている。
公式サイトは音源やライブの情報にとどまらない作りになっており、オリジナルフォントの配布ページ、写真、コラボレーション企画、ブラウザゲーム、トレーディングカード、会員制サービス「ZUTOMAYO PREMIUM」など、複数の窓口が並置されている。音源以外の造形物や仕掛けを含めて提示する姿勢は、作品の販売形態にも共通している。
ACAねはボーカルと並行してギターを弾く。Y-UPには、エレクトリック・ギターのFender Stratocaster、アコースティック・ギターのCollings OM1をはじめとする使用機材が登録されており、足元ではVemuramのオーバードライブJan Ray、StrymonのモジュレーションMobius、Universal AudioのコーラスAstra Modulation Machine、ThingsのプリアンプBeyond Tube PreAmpといった機種を確認できる。モニター用にはYamahaのヘッドホンHPH-MT8Z、ストラップにはAQUBE MUSIC PRODUCTSのStrap ShrinkやFernandesのhide Eyeball Strapが挙がっている。
これらに加えて、Y-UPには和田永名義のElectric Fan Harpという、電化製品を転用した楽器も登録されている。不要な電化製品を引き合いに出す公式プロフィールの自己紹介や、特殊な楽器編成をとりがちだという説明と、こうした機材の並びは重なっている。