山
ARTIST / SATOSHI YAMANE

山根さとし

ポジション
バンド
toe

山根さとし(やまねさとし)は、インストゥルメンタル・バンド toe のベーシスト。1975年生まれ、愛知県名古屋市の出身である。toe は山嵜廣和と美濃隆章の二本のギター、柏倉隆史のドラム、そして山根のベースという四人編成で、歌をともなわないアンサンブルを軸に、国内のポストロック/マスロックの文脈で名を知られてきた。山根はバンドの低音部を担うと同時に、音楽以外の場ではファッションブランドのデザイナーとしても活動しており、二つの領域を長く並行させてきた点が経歴上の特徴となっている。 ベースを始めたのは中学3年のとき、ザ・ブルーハーツのライブを観て影響を受けたことがきっかけだった。後年に好きなベーシストを挙げる場面では、ワシントンD.C.のフガジのジョー・ラリーの名前が挙がっている。1997年、エモーショナル・ハードコアのバンド Dove に加入。ここには、のちに toe で行動をともにする山嵜廣和も在籍していた。Dove での活動を経て、2000年に山嵜廣和、美濃隆章、柏倉隆史とともに toe を結成し、以降ベーシストとしてバンドの活動を続けている。 toe は2005年のフル・アルバム『the book about my idle plot on a vague anxiety』で本格的に作品を発表し、2009年に『For Long Tomorrow』、2015年に『Hear You』、2024年に『NOW I SEE THE LIGHT』と、間隔を置きながらフル・アルバムを重ねてきた。作品はアメリカの Topshelf Records やイギリスの Big Scary Monsters といったレーベルを通じて国外でも流通している。結成から四人の編成が変わらないまま活動が続いており、山根のベースはその一貫した土台のひとつとなっている。 機材面で軸となっているのが、1982年製の Steinberger L2 である。ヘッドを持たない構造とコンパクトなボディを特徴とし、チューニングをブリッジ側で行う設計をとったモデルで、山根はこの個体を使用ベースとして挙げている。アンプは Markbass の Little Mark IV と、Sunn の Coliseum Bass。足元では、EBS のコンプレッサー MultiComp と、Freedom Custom Guitar Research のベース用プリアンプ Unicorn Bass Preamplifier が使われている。コンプレッサーで音量のばらつきをならし、プリアンプ側で音色の輪郭をつくるという構成で、Y-UPでも、これらのアンプ・ヘッドやキャビネット、コンプレッサー、プリアンプ、さらに Bose の QuietComfort 35 Wireless Headphones II といった使用機材を確認できる。 影響を受けたベーシストとしては、フィッシュのマイク・ゴードン、数多くのセッションで知られるピノ・パラディーノ、そしてフガジのジョー・ラリーの名前を挙げている。ハードコア/パンクを出自としながら、グルーヴやトーンの性格が大きく異なる奏者たちを並べて挙げているのが、この人の聴取の幅を示している。 音楽活動と並行して、ファッションの領域でも長く活動している。モード学園を卒業後、アパレルメーカーにデザイナーとして勤め、2009年に独立して自身のブランド F/CE. を立ち上げた。この分野では山根敏史名義で知られ、2016年にはデンマークのアウトドア・ブランド NORDISK とのパートナーシップを結んでいる。バンドのベーシストとブランドの経営者という二つの立場を、どちらかに寄せることなく続けている点が、山根さとしという人物の輪郭をかたちづくっている。

使用機材と情報元Gear & Sources 7点

写真は同モデルの一例や代表写真のため、本人の実際の使用モデルとは色やパーツが異なる場合があります。

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