松浦匡希(まつうら まさき)は、日本のドラマー。バンドOfficial髭男dismでドラムスを担当し、あわせてパーカッションとコーラスも受け持つ。1993年1月22日生まれ、鳥取県米子市の出身である。Official髭男dismは2012年6月7日に島根県で結成されたバンドで、ボーカルとピアノの藤原聡、ギターの小笹大輔、ベースとサックスの楢﨑誠、そしてドラムスの松浦という4人編成をとる。母体になったのは島根大学の軽音楽部で、藤原聡・楢﨑誠・松浦の3人がここで出会い、小笹大輔は学外から加わった。 2018年4月11日、シングル「ノーダウト」でメジャーデビューを果たした。2019年5月15日には「Pretender」がリリースされ、以降もシングルやタイアップ曲を重ねている。松浦は結成時からドラムスを担当し、スタジオ・ワークとライヴの双方でバンドのリズムの土台を組み立てる立場にある。バンドの楽曲はテンポの取り方やリズムの枠組みが曲ごとに大きく変わるため、ドラムスに求められる引き出しの幅も広い。 制作の場では、テンポの詰め方に細かく手を入れる。レコーディングでは最初の段階でBPMを試し、1だけ上げる、1だけ下げるといった単位の微調整を重ねながら曲に合う速度を探っていく。とくにシャッフルのように跳ね方の度合いが曲の表情を左右するリズムでは、この一桁単位の差が仕上がりを変えるためである。日常的な練習では、既存曲のステムからドラムだけを抜いたトラックに合わせて叩く方法をとり、週に数回は楽器に触れることを意識している。メンバー同士がジャンルを問わず「カッコいい」と感じた曲を共有し合う習慣があり、それが引き出しを増やすためのインプットになっている。 機材面では、ドラム・セットにDWのCollector's Series Pure Mapleを使用する。構成はバス・ドラムが22インチ×18インチ、タムが10インチ×7インチと12インチ×8インチ、フロア・タムが16インチ×14インチという4点である。スネア・ドラムはLudwigのSupraphonic LM400で、14インチ×5インチのアルミ・シェル。ロックからポップスまで長く使われてきた定番機である。 シンバルは一つのメーカーで揃えず、役割ごとに選び分けている。ハイハットはZildjianの14インチ A Mastersound Hi-Hatsを軸に据え、その左側にPaisteの10インチ PST X Swiss Hatsを加えた二段構え。Swiss Hatsは穴あき加工によってサステインが短く、ノイズ寄りの粒立ちを出せるモデルで、打ち込み的な細かいパターンや短いアクセントに向く。クラッシュはMeinlのByzance Traditional Medium Thin Crashを16インチと18インチで左右に並べ、ライドはZildjianの20インチ A Custom Medium Ride。さらにSABIANの8インチ AA China Splash、Zildjianの18インチ Oriental China Trashという小径と中径のチャイナ系を配置し、鋭く短い刺しどころを複数の音色で作れるようにしている。 生ドラムと電子機器を組み合わせたハイブリッドなセットを組む点も特徴である。RolandのSPD-SXをサンプリング・パッドとして据え、スタジオで作り込んだシンセ音やパーカッション、効果音をステージ上で鳴らす。加えてキック・トリガー・ペダルのRolandのKT-10を併用することで、生のバス・ドラムに電子音を重ねたり、音源に入っている低域を足したりできる。緻密にアレンジされた音源をライヴで再現しつつ、生演奏としての手応えを損なわないための構成といえる。 Y-UPに登録されている使用機材からも、こうしたセットの内訳をたどることができる。上に挙げたキットやシンバル類のほか、LerniのH-143HCというスティック、LudwigのコンパクトなキットであるBreakbeats by Questloveなども登録されている。Breakbeats by Questloveは各パーツの口径を抑えた小型のセットで、通常のフル・サイズのキットとは別の場面に対応する選択肢になる。 参照点として挙げているドラマーもはっきりしている。リズム&ドラム・マガジン2022年4月号の企画「日本の偉大なドラマー40」では、河村“カースケ”智康、BOBO、玉田豊夢の3名に投票した。BOBOについては、初めて生で観たときに迫力に圧倒されたこと、音の鋭さとそれを引き出すスティック・スピード、さらにセットの構成までを挙げている。
写真は同モデルの一例や代表写真のため、本人の実際の使用モデルとは色やパーツが異なる場合があります。
Zildjian
A Custom Medium Ride20インチ。ブリリアント仕上げのライド。ライブなどで使用。
Zildjian
A Mastersound Hi-Hats14インチ。メインのハイハット。ボトムのハンマリング溝で歯切れの良いチックが得られる。ライブなどで使用。
SABIAN
AA China Splash8インチ。反り返ったボウのチャイナ・スプラッシュ。
Ludwig
Breakbeats by Questloveコンパクトなミニ・キット。アコースティック編成のフェス出演に向けて導入した個体。Instagramで確認できる。
Meinl
Byzance Traditional Medium Thin Crash16インチ。クラッシュ。ライブなどで使用。
Meinl
Byzance Traditional Medium Thin Crash18インチ。クラッシュ。セット右側に配置。
DW
Collector's Series Pure Maple22"×18"バスドラム、10"×7"/12"×8"タム、16"×14"フロア・タムのメイプル・キット。ダブル・レッグの太いスタンドにセットし、ウェイトで足元を固定。「Official髭男dism one-man tour 2019」などで使用。
Lerni
H-143HC本人のシグネチャー・モデル。ヒッコリー材で、「CHANMATSU」とバンド名がプリントされたデザイン。左手用と右手用で絵柄が異なる。
Roland
KT-10キック・トリガー・ペダル。足元に設置し、電子音のトリガーに使用。
Zildjian
Oriental China Trash18インチ。チャイナ・シンバル。2018年のツアーから導入した個体で、ツアーなどで使用。
Paiste
PST X Swiss Hats10インチ。セット左寄りに組み込むスイス・ハット。ライブなどで使用。
Roland
SPD-SXサンプリング・パッド。セット左側に設置し、ハイブリッド・セッティングに組み込んで使用。
Ludwig
Supraphonic LM40014"×5"のアルミ・シェルのスネア。「Official髭男dism one-man tour 2019」などで使用。
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