LITE
- メンバー
- 1人
- 掲載している機材
- 21点
サポートメンバーを含む場合があります。
LITEは、東京を拠点に活動する4人組のインストゥルメンタル・ロック・バンドである。編成は武田信幸(ギター/ボーカル)、楠本構造(ギター/シンセサイザー)、ベースの井澤惇(JunIzawa)、ドラムスの山本晃紀で、結成は2003年。歌詞のない器楽曲を主体に、鋭角的なリフと複雑なリズムを組み合わせた楽曲を軸とし、マスロックやポストロックの文脈で語られてきたバンドである。
2003年に東京で活動を始めたLITEは、都内のライブハウスを中心に本数を重ねながら、自主制作のデモCDを2枚発表した。2005年にはバンド名を冠したミニアルバム『LITE』をリリースし、これを携えて初の全国ツアーを行っている。この時期からすでにボーカルを置かない編成をとり、ギター2本・ベース・ドラムという4人の演奏だけで曲を成立させる方法論を固めていった。
2006年には初のフルレングス・アルバム『Filmlets』を発表した。同年、それ以前に国内発売されていた『LITE』と『Filmlets』がイギリスをはじめとするヨーロッパ諸国でも発売され、早い段階から国外にリスナーを得ることになった。イギリス/ヨーロッパではBlood and BiscuitsやTransduction Records、北米ではインディーレーベルのTopshelf Recordsから作品が流通し、日本では自主レーベルI Want The Moonを運営する体制をとっている。
作品は2008年の『Phantasia』、2011年の『For all the innocence』と続いた。その間の2010年7月にはEP『Illuminate』をリリースしており、この作品は同年3月のアメリカ・ツアー中にシカゴのSoma Studioで録音され、TORTOISEやThe Sea and Cakeで知られるジョン・マッケンタイアがレコーディングとエンジニアリングを担当した。2012年の『arch』にはMice Paradeなどで活動するCarolineが参加し、インストゥルメンタルを基本とするバンドとしては例外的に歌の入った楽曲が収められた。
2013年に『Installation』、2016年に『Cubic』、2019年に『Multiple』とフルアルバムを重ね、『Installation』はTopshelf Recordsから北米盤としても発売された。mouse on the keysとのスプリット作品も発表している。2024年には『Multiple』から約4年半ぶりとなるアルバム『STRATA』を発表し、収録曲の半数にボーカルを取り入れるという、それまでの全編インストゥルメンタルという前提を崩す構成をとった。
バンド名義での劇伴・タイアップ仕事もある。2021年公開の映画『騙し絵の牙』と、同じく2021年に配信されたNetflixのアニメーション映画『ブライト:サムライソウル』で、サウンドトラックを手がけた。2021年には『Fraction』をデジタルで発表し、2022年からはDÉ DÉ MOUSEとの共同プロジェクト「Fake Creators」も動き出している。こうした外部の制作案件で得た経験が、その後のアルバム制作における幅につながったことをメンバーが説明している。
編成の面では、結成以降にメンバーの脱退・加入は公表されておらず、武田信幸、楠本構造、井澤惇(JunIzawa)、山本晃紀の4人のまま作品制作とツアーが続けられている。20年を超える活動期間を通じて同じ4人で続いている点は、バンドの紹介記事でもたびたび触れられている。
サウンドは、プログレッシヴ・ロック的な構築性と、シネマティックな展開を持つ楽曲構成を組み合わせたものとして紹介されることが多い。ツインギター編成をとりつつ、楠本構造がギターに加えてシンセサイザーを担当するため、生楽器のアンサンブルに鍵盤や電子音が重なる構造になっている。マスロックやポストロックといった呼び名で括られる一方、レーベル側の紹介ではジャンルの枠に収まりきらない点が強調されている。
ライブ活動は早い時期から国外に向いていた。2006年にイギリスとアイルランドをツアーし、2007年7月にはFUJI ROCK FESTIVALに出演、同年9月には再びイギリスとアイルランドを回っている。2009年にはニューヨークでアメリカ公演を行い、以降も北米・ヨーロッパ・アジアでのツアーを重ねてきた。国内ではFUJI ROCK FESTIVALやSUMMER SONICといった大型フェスに出演し、イギリスのArcTanGent Festivalではヘッドライナーを務めている。
機材面で情報が整理されているのはベースの井澤惇(JunIzawa)である。メインはSCHECTERとのシグネイチャー・モデルAC-LT-JI/SIGで、ジャズベース・タイプの4弦。ボディはスワンプ・アッシュ、ネックはメイプル、指板はエボニー、ピックアップにセイモア・ダンカンSJB-2を2基搭載し、34インチ・スケール、21フレットという仕様になっている。レコーディングやサブ用としてSCHECTERのPJタイプも併用している。
アンプはMesa/BoogieのヘッドBass 400+に、AmpegのキャビネットSVT-810EとSVT-15Eを組み合わせる構成。足元にはEBSのMicroBass II、Tech 21のSansAmp Bass Driver DIといったプリアンプ/DI系に加え、Electro-HarmonixのPOG2、OKKOのBasstard、EventideのH9 Maxなどが並ぶ。オクターブ系やマルチ・エフェクトを含む構成で、インスト編成のなかでベースが低音の土台以外の役割も担えるようになっている。なお挙げた機材のうち、Bass 400+、SVT-810E、SVT-15E、MicroBass II、SansAmp Bass Driver DI、POG2、Basstard、H9 MaxはY-UPにも登録があり、個別ページから同じ機材を使う他の奏者をたどることができる。
メンバーはLITE以外でも活動している。井澤惇(JunIzawa)は日向秀和とのツイン・ベース編成によるFULLARMOR、ピエール中野らが参加するカオティック・スピードキング、CONTRASTZ、JunIzawa名義のソロなどを並行させている。武田信幸は、サブスクリプション以降のバンド運営や音楽とお金をテーマにしたインタビューにも登場している。