385
- メンバー
- 3人
- 掲載している機材
- 19点
サポートメンバーを含む場合があります。
385(さんはちご)は、ベースとボーカルを兼ねるMIYAを中心に据えたバンドで、ドラムの天願(TENGAN)、キーボードの蓮尾理之を加えた編成で活動した。音楽メディアでは一貫して「ハードコア・ファンク・バンド」として紹介されており、2008年に沖縄で結成され、2009年に活動の拠点を東京へ移している。ベーシストがリード・ボーカルを取り、そこに鍵盤が重なるという編成そのものが、このバンドの音の輪郭を決めていた。
結成は2008年、MIYA(ベース/ボーカル)を中心とする形で沖縄において始まった。翌2009年には東京へ進出し、以降はライブハウスを軸に活動を重ねていく。下北沢SHELTERはバンドにとって重要な場所のひとつで、公式に記録されている最初期の東京での活動にもこの会場の名前が残っている。2010年8月には最初の流通作品となるミニ・アルバム『脳みそあらおう』を発表し、バンドの名前が全国的に知られる入り口となった。
作品としては、2010年8月のミニ・アルバム『脳みそあらおう』に続き、フル・アルバム『人間』を発表している。『人間』は、鍵盤奏者が正式メンバーとして加わった編成で制作された作品にあたる。さらに『見えない宇宙』を、ライブ会場限定という形で発表している。流通に乗せる作品と、現場でしか手に入らない作品を並行して残していく進め方は、ライブハウスを基盤に活動してきたこのバンドの性格をよく表している。
編成は何度か変化している。結成時から在籍していたJUN(キーボード)が2011年4月に脱退し、その後しばらくはサポート・メンバーを迎える形が続いた。この時期に鍵盤やギターで参加した顔ぶれには、ハジメタル(ex.ミドリ)、野田耕平(URBANフェチ)、大澤敦史(打首獄門同好会)といった名前が挙がっている。そして2012年7月、school food punishmentでキーボードを担当していた蓮尾理之が正式メンバーとして加入し、MIYA、天願、蓮尾理之という三人編成が固まった。蓮尾理之はキーボードに加えてコーラスも担当している。
バンドの歩みには、拠点の移動が大きく関わっている。2012年11月15日には、MIYAと天願が入籍したことがバンドから発表された。二人はいずれも沖縄の出身で、翌2013年1月には故郷である沖縄での企画ライブも行われている。その後、2015年3月にMIYAと天願が生活の拠点を沖縄へ移したことにともない、東京を拠点としていた蓮尾理之は2015年4月に385を離れることになった。脱退の理由は音楽性の相違ではなく、沖縄と東京という距離の問題であり、バンドは拠点を沖縄に移したうえで活動を続ける形を取っている。
ライブ活動では、自主企画「極端な人達」を継続的に開催してきた。会場は下北沢SHELTERが中心で、vol.4は2012年9月20日に同所で行われている。この企画にはLAGITAGIDAやURBANフェチといったバンドが名を連ねたほか、打首獄門同好会やRIZEのメンバーがゲストとして参加した公演も記録されている。
機材面で最も情報が確認できるのはMIYAである。ベースはFender American Deluxe Precision Bassを、パッシヴ仕様に改造したうえで使用しており、加えてAtelier Zに特注したPB TYPEも持つ。アンプは、385ではAmpegのSVT-CLをヘッド、SVT-810Eをキャビネットとする組み合わせを使用しており、足元にはプリアンプとしてTech 21のSansAmp Bass Driver DI、イコライザー兼ブースターとしてEarthQuaker DevicesのTone Job、そしてBOSSのチューナーが並ぶ。アグレッシブなスラップを軸にした演奏スタイルが取り上げられることが多く、歪みと輪郭を確保するためのプリアンプとイコライザーという構成は、その奏法と直結している。Y-UPでは、これらに加えてEP BoosterやDispatch Master、弦のHybrid Slinky Bass、ピックのP-100SLといった使用機材も確認できる。
他のメンバーについても、Y-UPには385名義での登録が残っている。蓮尾理之の鍵盤まわりでは、ワークステーションのFA-06、アナログ・シンセサイザーのTetra、シンセサイザーのKS4といった機種が登録されており、足元にはPOD HD500XやM9 Stompbox Modeler、ビットクラッシャー系のOttobit Jr.、ディレイのSpace Spiralなど、シンセサイザーの音を加工するためのエフェクターが並ぶ。天願のドラムでは、スネア・ドラムとしてSupraphonic LM400とB1330が登録されている。鍵盤にマルチエフェクターを噛ませる組み方は、ファンク由来のリズムに歪みやノイズを持ち込むこのバンドの音作りと結び付いている。
メンバーの別活動としては、MIYAが385以前に女性ハードコア・バンドBLEACHでベースとボーカルを担当していたことが知られている。また2018年7月には、吉田一郎の後任としてZAZEN BOYSにベーシストとして加入した。蓮尾理之は385に加わる前、school food punishmentのキーボーディストとして活動していた人物である。