KEYTALK
- メンバー
- 3人
- 掲載している機材
- 40点
サポートメンバーを含む場合があります。
KEYTALK(キートーク)は、東京・下北沢を拠点に活動してきた4人組のロックバンドである。2009年7月の結成から2024年に活動を休止するまでの編成は、寺中友将(メインボーカル、ギター)、首藤義勝(ボーカル、ベース)、小野武正(ギター)、八木優樹(ドラム、コーラス)の4人。2人のボーカルが交互に、また重なり合って歌うツインボーカルと、2本のエレキギターが絡み合うツインギターを土台に、踊れるリズムとキャッチーなメロディを組み合わせたダンサブルなロックを鳴らしてきた。
バンドの出発点は2004年にさかのぼる。当初は「real」という名前で活動しており、2009年にKEYTALKへ改名した。バンド名は、ドラムの八木優樹が敬愛を公言しているジャズピアニスト、上原ひろみのアルバム『BRAIN』に収録された楽曲「KEYTALK」に由来する。メンバーは全員が音楽系の大学・専門学校を経ており、作曲を特定の1人に集約せず、複数のメンバーがそれぞれ曲を持ち寄る体制を早くから取っていた。2010年にはインディーズEPを発表し、下北沢を中心としたライブハウスでの活動を積み重ねていった。
2013年11月20日、ビクターエンタテインメント内のレーベルGetting Betterからシングル「コースター」を発表し、メジャーデビューを果たした。以後はビクター在籍期にシングルとアルバムを継続的にリリースし、2019年にはユニバーサル ミュージック内のVirgin Musicへ移籍している。
代表曲として広く知られるのが「MONSTER DANCE」で、2014年10月22日にシングルとして発表され、テレビ朝日「musicるTV」のオープニングテーマに起用された。同曲は2015年5月20日発表のアルバム『HOT!』に収められている。2015年はアニメのタイアップが続いた年で、「桜花爛漫」がNHK Eテレのテレビアニメ「境界のRINNE」のオープニングテーマ、同年10月14日発表のシングル「スターリングスター」がテレビアニメ「ドラゴンボール超」のエンディングテーマに採用された。その後もアルバム制作は続き、2021年に『ACTION!』、2023年に『DANCEJILLION』を発表している。
ライブの規模は段階的に大きくなっていった。2015年10月に初の日本武道館単独公演を行い、2017年には横浜アリーナ、2018年には幕張メッセで360度のセンターステージを組んだワンマンライブを開催している。全国各地の大型フェスにも継続して出演し、ライブハウスを回る全国ツアーと大会場公演を並行させる活動が続いた。
編成に変化が生じたのは2024年である。同年6月、首藤義勝が体調不良のため活動を離れ、以降のライブは3人での出演となった。7月13日には首藤本人が脱退を表明。バンドは同年8月22日をもって活動を一時休止することを発表し、その日の公演を最後に休止に入った。
音楽性の面では、ダンスロックを軸にしながら、ギターポップやハードロック寄りの質感、変拍子や複雑な転調を含むフレーズなど、複数の要素が同居している点が特徴といえる。「MONSTER DANCE」や「MATSURI BAYASHI」のように振り付けを伴う楽曲が多く、客席と一体になって踊れる構造が意識されてきた。アルバム『DANCEJILLION』では、シンセサイザーを取り入れた楽曲と、4人だけの生音で構成した楽曲を対比させる構成が取られている。ツインギターの作り方は、曲を書いたメンバーとギタリストがデモをやり取りしながら詰めていく方式で、リードギターの組み立てはほぼ小野武正に委ねられ、細部の調整が必要なときだけ相談する形が取られてきた。バッキングやカッティングでは歪みの量を抑え、ピッキングの強弱でドライブ感をコントロールする弾き方が採られており、コードの度数を意識したボイシングの選び方も両者に共通している。
機材面では、2人のギタリストがそれぞれ性格の異なる音を持ち寄る構図がサウンドの土台になっている。小野武正が長く主軸に据えているのはGibsonのSG Standardで、2002年製の個体を高校生の頃に入手して以来使い続けている。フロントピックアップを選ぶ場面が多く、太くコシのあるトーンを基準に音を組み立てる。配線材やコンデンサー、ピックアップのコイルには手が加えられている。これに加えて1961年製のLes Paul Custom(レスポール/SGカスタムの初年度モデル)も併用し、高音域の輝きが必要な場面で使い分けている。弦はD'Addarioの.010〜.046、チューニングはレギュラーである。
小野のアンプは、MarshallのJCM2000とHIWATTの4発キャビネットを組み合わせた構成で、それ以前はJCM800を使っていた。歪みはペダルに頼らずアンプのゲインで作り、ミドルを最大近くまで上げてハムバッカー特有の低域の膨らみを抑えるセッティングを取る。足元はJim DunlopのCry Baby Standard GCB95、単音リフやロングトーンで踏むBOSSのDD-3 Digital Delay、BOSSのTU-3 Chromatic Tuner、電源にFree The ToneのPT-3D、そしてアンプのチャンネル切り替えスイッチという簡潔な構成である。
寺中友将は、2018年頃に入手したFenderのAmerican Vintage '52 Telecasterを主軸に据えている。塗り直された赤いボディが外観上の特徴で、低域の押し出しが強く高域が程よく落ち着いた音色を持つ。ボリュームとトーンは常に全開のまま使う。ほかに2021年製のFender Made in Japan Hybrid II Jazzmasterを、テレキャスターより力感のある音が必要な場面で用い、ピックアップセレクターはセンターポジションに固定している。GretschのG5420T Electromatic Hollow Bodyも曲ごとの持ち替えに加わる。アコースティックギターは2013年製のYamaha LL36C AREで、シングルカッタウェイ仕様の個体を、ライブでは弦高を低めにセッティングして使う。エレキギターの弦はD'Addarioの.010〜.046を張っている。アンプはメジャーデビュー当初から使い続けているFenderの59 Bassman LTDで、クリーンに設定したうえで歪みは足元で作る。ペダルボードにはVemuramのJan Ray、BOSSのTU-3 Chromatic Tuner、電源としてFree The ToneのPT-1Dが並び、アコースティックギター用の系統にはKORGのDT-10とLR BaggsのPara Acoustic DIを組み合わせている。
Y-UPには、ギター2人の機材に加えて八木優樹のドラムまわりの登録もある。ドラムキットとしてYamahaのAbsolute Hybrid MapleとLive Custom、スネアにLudwigのSupraphonic LM400、シンバル類にPaisteの2002 Medium Hi-HatやZildjianのA Custom Crash、A Custom Rezo Ride、SABIANのHHX O-Zone Crash、ヘッドにRemoのCoated Emperor、ペダルにYamahaのDFP9500Cといった顔ぶれが確認できる。ワイヤレスシステムのShure GLXD16+、パッチケーブルのFree The Tone CU-416、電源のWalrus Audio Canvas Power HP、アンプシミュレーターのNeural DSP Quad Cortexなど、周辺機器の登録も揃っている。
メンバーの別活動としては、小野武正がKEYTALKと並行してAlaska Jamでも活動しており、ギターメーカーの企画対談などにも同名義で登場している。寺中友将は弾き語り形式のソロライブを継続して行っている。