フェンダーの米国製ハイグレード量産ライン、アメリカン・デラックス系列に属するシングルカッタウェイのエレキギター。1995年に始まったこの系列は、それまでのプラス・シリーズに代わる上位機種群として設けられ、伝統的な外観のまま演奏性と電装を現代化する方向で作られた。ボディはアルダーまたはアッシュで、トップにバインディングを回し、裏面にはコンターを入れる。ネックジョイント部もヒールカットされ、ハイポジションへ手が届きやすい。ネックはメイプルの22フレット仕様で、指板はローズウッド、メイプル、エボニーから選べた。指板の曲率は9.5インチから14インチへ連続的に変化するコンパウンドラディアスで、ローポジションでのコード押さえやすさと、ハイポジションでのチョーキング時に音が詰まりにくい特性を両立させる。フレットはミディアムジャンボ、ペグはロック式を標準装備する。ピックアップはハムノイズを打ち消す構造のシングルコイルが採用され、1998年からヴィンテージ・ノイズレス、2004年からサマリウム・コバルト・ノイズレス、2010年からN3へと世代交代した。ボリュームノブに組み込まれたS-1スイッチを押すと、2基を同時に鳴らすポジションの結線がパラレルからシリーズに変わり、出力が上がってハムバッカーに近い太さの音になる。2003年から2007年にはキルトメイプルやフレイムメイプルをトップに貼ったFMT/QMT仕様も並行して作られた。指板エッジのロール加工など、この系列で導入された仕上げは後のアメリカン・シリーズやアメリカン・スタンダードにも取り入れられた。系列は2016年1月に終了し、アメリカン・エリートへ引き継がれた。
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