Ado
- メンバー
- 3人
- 掲載している機材
- 56点
サポートメンバーを含む場合があります。
Ado(アド)は、2002年10月24日生まれ、東京都出身の女性シンガー。動画投稿サイトへ歌唱動画を投稿する「歌い手」としての活動を出発点に持ち、2020年10月にシングル「うっせぇわ」でメジャーデビューした。所属事務所はクラウドナイン、音源はユニバーサルミュージックのラインからリリースされ、レーベル表記はのちにCapitol Recordsとなっている。Y-UPでは、ソロ名義でありながらライブとレコーディングを支える演奏陣を含む枠として登録されており、ベーシストの中村圭がひも付けられている。
作品面では、2022年1月に1枚目のオリジナルアルバム『狂言』を発表し、2024年には2枚目のオリジナルアルバム『残夢』を発表している。デビュー以降はCDよりも配信を軸にシングルを重ねてきた形で、2020年代前半の楽曲は配信限定でのリリースが中心となっていた。
活動の大きな節目になったのが、2022年8月6日に公開された劇場アニメ『ONE PIECE FILM RED』への参加である。作中に登場する歌姫ウタの歌唱パートを担当し、声の演技は名塚佳織が務めるという分担が取られた。2022年8月10日には、この作品のために書き下ろされた7曲を収めたアルバム『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』がリリースされている。楽曲提供は、中田ヤスタカによる主題歌「新時代」、Mrs. GREEN APPLEによる「私は最強」、Vaundyによる「逆光」、FAKE TYPE.による「ウタカタララバイ」、澤野弘之による「Tot Musica」、折坂悠太による「世界のつづき」、秦基博による「風のゆくえ」という顔ぶれで、作家ごとに作風の異なる楽曲が一枚に並んだ。
このアルバムは、Adoの歌唱の幅がまとまった形で示された機会でもあった。ロック的な強い発声から、「世界のつづき」「風のゆくえ」のような柔らかい歌い口のバラードまでが同一作品に収められており、自身の表現をそのまま全曲に当てはめるのではなく、ウタという役の感情表現として組み立てる方向で歌い分けが行われた。強い歪みや叫びに寄った発声と、繊細に抑えた発声を曲ごとに切り替える点は、以降の楽曲でも継続して聴ける特徴になっている。
ライブは、2022年4月にZepp DiverCityで行われた1st Live『喜劇』が最初のワンマン公演で、同年8月11日にさいたまスーパーアリーナで行われた2nd Live『カムパネルラ』が2度目のワンマンにあたる。デビューから初のワンマンまでに時間があったこと、そして2公演目でアリーナ規模に到達したことが、この時期の活動ペースを示している。2023年には全国ツアー『マーズ』を行い、日本武道館公演もこのツアーに含まれていた。
2024年に入ると活動は国外へ広がり、THE FIRST WORLD TOUR「Wish」ではロサンゼルスのPeacock Theaterをはじめとする海外会場を回った。同年、国立競技場でのSPECIAL LIVE『心臓』を開催し、続くJAPAN TOUR 2024『モナ・リザの横顔』ではKアリーナ横浜などを回っている。2025年には33都市規模のWORLD TOUR「Hibana」を実施し、同年11月から12月にかけては東京ドームと京セラドーム大阪でのDOME TOUR『よだか』を行った。これら7本の公演のライブ音源は、2026年7月31日にまとめて配信リリースされている。
演奏面を支えるバンドのうち、Y-UPに機材が登録されているのがベースの中村圭である。新潟県出身で、6歳でピアノを始め、14歳のときに友人に勧められてベースへ移り、19歳でオーディションを受けたという経歴を持つ。さいたまスーパーアリーナ、日本武道館、東京ドームといった大規模会場での演奏に加え、アメリカ、ドイツ、シンガポール、香港、オーストラリアでの演奏も経験している。
中村圭のベースは、Fenderの4弦を軸にした選択が特徴で、1972年製と1965年製のJazz Bass、1979年製のPrecision Bassを使い分けている。ベースを始めるきっかけになった奏者たちが揃って4弦を使っていたことから4弦へのこだわりが強く、低いD音が必要な楽曲ではドロップチューニングで対応するという考え方を取る。一方で5弦も複数を併用しており、Y-UPにはFreedom Custom Guitar ResearchのRetrospective JB 5st、Black SmokerのTRAD MASTER BETA J5、PsychederhythmのStandard-J5、Ernie Ball Music ManのStingRay 5といった5弦の登録が並んでいる。
アンプ側は、AmpegのPF-800をヘッド、PF-115LFをキャビネットとする組み合わせが確認できる。足元はプリアンプとコンプレッサーを軸にした構成で、Darkglass Electronicsのプリアンプ類が中心に据えられ、Y-UPではMicrotubes B7K UltraやAlpha Omega Ultraなどの登録を確認できる。歪みの質感を作る組み合わせとしては、Foderaのコンプレッサーx_Caliper CompressorとIbanezのPD7 PHAT-HEDを重ねる例が挙げられており、pandaMidi SolutionsのFuture Impact V3のようなベース用シンセも使われている。ライン主体の環境では、プラグインなどを併用してアンプを通した際の空気感や立体感を作る方向で音を組み立てている。
このほかY-UPには、Tech 21のSansAmp Bass Driver DI V2やOrigin EffectsのCali76 Bass Compressor、Umbrella CompanyのFusion Blender、One ControlのIguana Tail Loop 2など、プリアンプ・コンプ・ブレンダー・スイッチャーにまたがる周辺機材の登録もあり、ライブとレコーディングで求められる音が異なることを前提にした構成がうかがえる。録音・モニター用途では、AKGのC214、SonyのMDR-CD900ST、TAGO STUDIOのT3-01、JBLのPebblesといった機材も登録されている。
メンバーの別活動として、中村圭はAdo以外のサポートワークやレコーディングにも幅広く参加しており、Hey!Say!JUMPやRoseliaといった異なるジャンルの現場でも演奏を担当している。また、レッスンを通じた後進の指導にも関わっており、演奏で踏み込むことを重視する考え方を伝えている。