Cö shu Nie
- メンバー
- 2人
- 掲載している機材
- 24点
サポートメンバーを含む場合があります。
Cö shu Nie(コシュニエ)は、中村未来(ボーカル、ギター、キーボード、マニピュレーター)と松本駿介(ベース)による日本のロックバンド。所属先のソニーミュージックはエクスペリメンタル・ロックバンドとして紹介しており、緻密に組み上げたアレンジと、歪ませたベースを前面に押し出したアンサンブルを特徴とする。バンド名は特定の意味を持たない造語で、読みは「コシュニエ」。
Cö shu Nieは中村未来のプロジェクトとして始動し、編成を変えながら活動したのち、ベースの松本駿介と組む形に落ち着いた。インディーズでの活動を重ねた末、2018年にソニーミュージックからメジャーデビューしている。楽曲制作の中心は中村で、作詞・作曲だけでなくアレンジまでを担い、全パートを自分で組み立てたデモの段階から曲を作り込む。松本はそのデモを受け取ったうえでベース・ラインを解釈し直し、音響面を含めて楽曲を形にする役割を担う。中村がボーカル、ギター、キーボード、マニピュレートを一手に引き受けるため、2人編成でありながら音数の多いアレンジが成立している。
メジャーデビュー・シングルは2018年の「asphyxia」で、TVアニメ『東京喰種トーキョーグール:re』のオープニングテーマに起用された。以後もアニメ主題歌の起用が続き、2019年にはTVアニメ『約束のネバーランド』のエンディングテーマ「絶体絶命」、同年のTVアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス 3』のエンディングテーマ「bullet」を担当。2021年にはTVアニメ『呪術廻戦』のエンディングテーマ「give it back」を手がけている。
アルバムは2019年の『PURE』、2022年3月16日にリリースされた『Flos Ex Machina』、2024年の『7 Deadly Guilt』と発表されてきた。『Flos Ex Machina』は『PURE』から2年3か月ぶりの作品で、アニメ主題歌として書かれた曲を複数含む。中村はこの作品について、それまでの入り組んだアレンジから、歌のメロディを生かすシンプルな曲構成へ軸足を移したことを説明している。音源制作ではスネアやキックの音を細かく加工するなど、リズム・トラックの質感づくりにも手をかけている。
『7 Deadly Guilt』は2024年9月4日に配信、9月11日にCDでリリースされた。自己愛の復活をテーマに据えたコンセプト・アルバムで、既発曲2曲と新曲7曲に、ボーナス・トラックの「夢をみせて - From THE FIRST TAKE」を加えた全10曲を収録する。初回生産限定盤には2022年のツアー・ファイナルの映像がBlu-rayとして付属した。
編成は長く固定されていなかった。ドラマーの藤田亮介は2021年6月1日、オフィシャルサイトで脱退を発表している。前年から体調不良が続き、それまでと同じ活動を続けることが難しくなったことが理由で、スタッフやメンバーとの話し合いを重ねた末の決断とされた。これにより、Cö shu Nieは中村と松本の2人体制となった。
ライブでは、2ndアルバムを掲げた全国ツアー「TOUR 2022 “Flos Ex Machina”」を2022年に開催し、4月1日の大阪公演を皮切りに全国11か所を回り、6月2日のZepp DiverCity(TOKYO)で締めくくった。このファイナル公演はサポート・ドラマーを加えた3人編成で行われ、『PURE』を含む過去作からの曲を交えた18曲が演奏された。2024年には初の中国公演として、11月1日の上海、11月3日の北京での開催が発表されている。
音楽性の背景として、中村はギター・マガジンの取材で、影響を受けたギタリストにAnimals as LeadersのTosin AbasiやAllan Holdsworthを挙げ、バンドではThe Mars Volta、電子音楽の領域ではArca、Flying Lotus、Thundercat、日本のバンドでは東京事変を挙げている。クラシックやジャズも参照先に含まれる。ギターについては、ギターでなければ出せない音を狙うという方針を示しており、複数の歪みを組み合わせて頭の中のイメージへ近づける作り方を採る。
中村がライブでメインに据えるギターは、GibsonのFirebird Vである。ミニ・ハムバッカーとスルーネック構造による、硬質で枯れた音色と長いサステインが持ち味の一本。もう一本の軸はFenderのCustom Shop Stratocasterで、60年代前半のスタイルにならったアルダー・ボディとローズウッド指板の個体を使う。アンプはMesa/BoogieのLone Starをヘッドに、Dieselの4発キャビネットを組み合わせる。歪みはSuhrのEclipseと、クリーン・ブースター的に使うPaul CochraneのTimmy Overdriveが軸で、ファズやオクターバーを重ねて音を作る。レコーディングではアンプ録り、ライン録り、リアンプを曲ごとに使い分けている。
松本のメイン・ベースは、バンドの活動を始めた時期に手に入れたSadowskyのMetrolineの5弦モデル。ほかに1966年製のFender Precision Bassを、黒いナイロン弦を張った状態で使う。アンプはAmpegのSVT系で、ライブではSVT-3PROをラックに組み込み、レコーディングではSVT-VRを使用する。Y-UPにもAmpegのSVTやSVT-810が登録されている。ベース・マガジンの取材では、もともとベースは生音が命だと考えて歪みを敬遠していたものの、ギタリストが抜けた編成ならベースをより前に出せると考え、歪みエフェクターの導入に踏み切った経緯を説明している。
足元にはEventideのH9 Max、FenderのBlender、Origin EffectsのCali76 TX、StrymonのOB.1とBrigadier、FulltoneのOCD、Electro-HarmonixのKEY9、Darkglass ElectronicsのMicrotubes B7K Ultra、PetersonのStroboStomp Classic、エバ電子のGERMASOUND OVERDRIVE、Sound Mixer SMX-1、SSPH-HG-2などが並ぶ。コンプレッサーはCali76 TXを主軸に置いており、音を均すためではなく、歪みを生かして音像を前へ出すための攻めた用途で使う。導入当初はEBSのMultiCompを使っていた。Y-UPではこのほか、DigiTechのWhammy (5th Gen)、Crowther AudioのHot Cake、XoticのRobotalkといった機材の登録も確認できる。