BAND / QURULI

くるり

メンバー
4人
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68点
メンバーMembers 4人

サポートメンバーを含む場合があります。

バンド紹介About

くるり(QURULI)は、1996年に京都で結成されたロックバンド。岸田繁(ボーカル、ギター)と佐藤征史(ベース、ボーカル)を中核とし、オルタナティヴ・ロックを土台にしながら、作品ごとに扱う音楽的な題材を大きく入れ替えていくスタイルを続けてきた。公式プロフィールでも、時代や地域を問わない幅広い音楽からの影響を受けながら活動を重ねてきたバンドとして紹介されている。

バンドの出発点は、京都市北区にキャンパスを置く立命館大学の音楽サークル「ロック・コミューン」にある。1996年9月頃、同サークルに在籍していた岸田繁、佐藤征史、そしてドラムの森信行が集まって結成された。初期はこの3人編成で、京都を拠点にライブ活動を行っていた。公式ディスコグラフィの冒頭に置かれている『もしもし』『ファンデリア』は、全国流通作品より前の時期の音源にあたる。

1998年10月、ビクターエンタテインメント傘下のSPEEDSTAR RECORDSからシングル「東京」を発表してメジャーデビューした。以後、長期にわたって同レーベルに在籍し、のちにビクターエンタテインメント内に立ち上げられたNOISE McCARTNEY RECORDSへ活動の場を移している。公式サイトのクレジット表記にもNOISE McCARTNEYの名が置かれている。

オリジナルアルバムは、デビュー翌年の『さよならストレンジャー』(1999年)に始まり、『図鑑』(2000年)、『TEAM ROCK』、『THE WORLD IS MINE』(2002年)、『アンテナ』、『NIKKI』(2005年)、『ワルツを踊れ Tanz Walzer』、『魂のゆくえ』、『僕の住んでいた街』、『坩堝の電圧』、『THE PIER』、『ソングライン』(2018年)、『天才の愛』(2021年)、『感覚は道標』(2023年)と続き、2026年には『儚くも美しき12の変奏』が発表された。オーケストラを迎えた『Philharmonic or die』のような編成の異なる作品や、『言葉にならない、笑顔を見せてくれよ』のような作品も含め、アルバムごとの振れ幅の大きさが編成・アレンジの両面に表れている。

シングルには「東京」「虹」「青い空」「街」「春風」「ワンダーフォーゲル」「ばらの花」「リバー」「ワールズエンド・スーパーノヴァ」「男の子と女の子」「HOW TO GO」「ハイウェイ」「ロックンロール」「BIRTHDAY」「Superstar」「赤い電車」「Baby I Love You」「言葉はさんかく こころは四角」「三日月」「奇跡」「In Your Life」などがある。映画音楽の仕事も手がけており、公式ディスコグラフィには『オリジナルサウンドトラック ジョゼと虎と魚たち』と『奇跡 / オリジナル・サウンドトラック』が並んでいる。編集盤としては『ベスト オブ くるり / TOWER OF MUSIC LOVER』とその続編、結成からの歩みをまとめた『くるりの20回転』などがある。

編成は活動の過程で変化してきた。結成時からドラムを務めた森信行は2002年にバンドを離れ、以降は固定のドラマーを置かない時期を含め、作品やツアーごとに参加者を変える体制がとられてきた。2023年のアルバム『感覚は道標』では、その森信行が21年ぶりに制作へ加わり、岸田繁、佐藤征史との3人がスタジオに入って一緒に演奏したものを素直に録音していく形で作られた。この再会と録音の過程はドキュメンタリー映画『くるりのえいが』として公開されている。

音楽性の面では、オルタナティヴ・ロックを基盤としつつ、ダンス・ミュージック、テクノ、クラシック、民謡といった要素をアルバム単位で取り込んできた点が特徴となる。オーケストラとの共演作を挟む一方で、『感覚は道標』ではシンプルなロック・トリオとしての響きに立ち返るなど、アプローチの選択そのものが作品の性格を決めている。佐藤征史は、演奏の複雑さや技巧よりも、日常のなかで音楽が鳴っていて心地よいかどうかを基準に音を選ぶという考え方を軸に据えており、ベース・ラインの組み立てやリズムの詰め方にもその判断が反映されている。

ライブ活動では、2007年に始まった野外フェスティバル「京都音楽博覧会」の主催が大きな柱になっている。会場は京都市の梅小路公園で、環境・文化・音楽をつなぐことをコンセプトに掲げ、芝生の保全や食べ残しの堆肥化といった取り組みを継続してきた。2026年の開催は20回目にあたる。

機材面では、岸田繁が長年フェンダーのTelecasterをメインに据えてきたことがギター・マガジンなどの楽器媒体で紹介されている。2024年にフェンダー・フラッグシップ東京で開かれたストラトキャスター70周年の記念イベントにも出演しており、テレキャスター以外のフェンダー機にも触れている。Y-UPでは、Telecasterのほか、Telecaster ThinlineやAmerican Vintage II 1972 Telecaster Thinline、Custom Shop 1968 Telecaster Thinline、Stratocaster、Custom Shop Stratocaster、70th Anniversary Esquireといったフェンダー系のギターに加え、リッケンバッカーの360の登録も確認できる。アンプではVOXのAC30、BOSSのWaza Tube Amp Expander、足元ではKlonのCentaur、IbanezのTSV808 Vemuram Tube Screamer、BOSSのBD-2W Blues DriverやTR-2 Tremolo、FRV-1 '63 Fender Reverb、MXRのPhase 100、Line 6のDL4 Delay Modeler、Free The ToneのFlight Time FT-1Yなどが並び、歪みの質感と空間系の使い分けで曲ごとの表情を作る構成になっている。

佐藤征史のベースは、フェンダーのプレシジョン・ベースが軸となっている。ツアーの主軸には1999年に購入したCustom Shop Precision Bassが据えられ、半音下げチューニングの曲では「ハローグッバイ」「In Your Life」などのためにアメリカン・ヴィンテージ・シリーズの1957年仕様のプレシジョン・ベースが用意される。メイプル指板、スパイラル・サドル、ゴールド・アノダイズドのピックガードという仕様の個体で、Y-UPではAmerican Vintage '57 Precision Bassとして登録されている。レコーディングでは1966年製のプレシジョン・ベースが中心となり、ほかにFenderのRoscoe Beck V Bassやドイツ製のコントラバスも使い分けられている。ピックはHERCOのFLEX75。

ベース・アンプはアギュラーのDB750をメインのヘッドとし、バックアップにAG500、キャビネットにはDB410を組み合わせる。ライブではアンペグのB-15を鳴らす場面もあり、Y-UPにもAmpegのB-15NやHeritage B-15N、PF-20T、Venture VB-115、TC ElectronicのRS212といった登録がある。DIはDemeter Amplificationのチューブ式Tube DirectとRadialのJ48を軸に、会場側のDIも併用する形。足元にはZoomのB3nとFree The Toneのループ・ボックスが置かれ、Y-UPではAcme AudioのMotown D.I. WB-3やFree The ToneのPT-1D、KORGのDTR-1などの登録も見られる。